しわ・たるみ
しわ・たるみ
年齢を重ねていくと、どうしても皮膚や筋肉などは衰えてきます。それに伴い、様々なしわやたるみが出現します。原因や症状も様々で、対応も変わってきます。
顔面には表情を作るための筋肉(表情筋)がいくつもあります。それらは皮膚とつながっていて、笑ったり、顔をしかめたり、眉毛を上げたりする時に筋肉が収縮すると、その収縮方向と直交する方向にしわが寄ります。おでこの筋肉は縦方向に走っているので横じわとなり、目をつむる筋肉は目の周りを囲むように輪になっているので放射状にしわができます。若いうちは表情を緩めるとしわもなくなりますが、年齢を重ねると長年の表情のクセによりしわもクセ付いてしまいます。
皮膚、脂肪、筋肉は年齢とともにハリがなくなっていきます。「ハリがなくなる」とは、それぞれの組織の細胞間のつながりが緩むのみならず、組織間のつながりも緩んでいる状態です。ハリがなくなった組織は、重力により下がってきます。そのひずみでできたしわがたるみじわです。深いほうれい線は、頬の組織のたるみにより生じます。
長年の紫外線刺激や擦る刺激によりダメージをうけた皮膚は、いわゆる「キメ」がなくなり小じわを生じます。これはコラーゲンやエラスチンの減少、水分保持力が低下することによります。よく見ると皮膚表面に小さく刻まれたこのしわをちりめんじわといいます。紫外線や物理的刺激の他、乾燥、喫煙、ストレスなども原因です。
紫外線の刺激を避ける、肌を擦りすぎないというのは基本です。また乾燥も大敵ですので保湿を意識してスキンケアすることをお勧めします。各種化粧品のご紹介もいたします
プラセンタとは「胎盤」のことで、母親のおなかの中で赤ちゃんが育つ際に必要な栄養素を豊富に含んでいます。プラセンタには、病気に対する抵抗力や、自然に病気を治そうとする治癒力を高める働きがあり、医療では肝機能改善や更年期障害の治療薬として使われてきました。皮膚に対しての作用をみると、抗酸化作用、抗炎症作用、コラーゲンなどの生成促進、皮膚のターンオーバーの促進などが挙げられ、肌のハリ・キメを整え、メラニン色素排出も期待できます。疲労回復、免疫力向上、抗アレルギー作用もあり、なかなかの万能薬です。
これはボツリヌス菌由来のタンパク質を注入することで、神経伝達物質の分泌を抑制し、筋肉の動きを麻痺させるという作用を持ちます。おでこや目尻、眉間などのいわゆる「表情じわ」に対しての改善が期待できます。筋肉の動きを抑制するため、その部分の筋肉を使った表情が作りにくくなるのですが、良くも悪くも効果は一時的で、だいたい3~4ヶ月で効果は薄れてきます。必要に応じて注入部位や量を検討して、定期的に注入されるのがよいでしょう。
HIFUとは、高密度焦点式超音波療法と呼ばれる超音波のエネルギーを用いた医療施術です。肌の深い部分にある真皮層、皮下組織、筋膜(SMAS層)まで非侵襲的に効率よく熱エネルギーを与えることができ、皮膚組織内で熱凝固作用を起こし、コラーゲン生成および再生を促すことで、短時間で肌のリフトアップやしわ・たるみなどの改善に働きかけます。医療HIFU(ハイフ)は「切らないリフトアップ治療」として人気のある施術です。
当院で採用している機器は、焦点距離の異なるカートリッジを部位や目的によって使い分けることで様々な層へアプローチし、あらゆるお肌のお悩みを改善へと導きます。当院では、お顔のリフトアップとお肌の引き締めに優れた2.0mm、3.0mm、4.5mmのカートリッジをご用意しています。
気になるお肌のお悩みをご相談ください。適切なカートリッジをご提案いたします。
まぶたの皮膚は薄く、加齢とともにたるみやすい部位です。垂れた皮膚が目のふちに被ってくると、「重くて見えづらい」「二重の幅が狭くなった」「アイラインを引いても隠れてしまう」といった状態になります。この邪魔な皮膚を持ち上げようとして、自然に眉毛を上げるクセが付くと、おでこにしわが寄ってしまいます。このような場合には、上まぶたの余分な皮膚を切除することを検討します。皮膚が被らなくなると、目がスッキリするばかりでなく、おでこのしわも改善することが多いです。「眼瞼下垂」のページで説明している腱膜性眼瞼下垂を併発している場合は、挙筋前転術を併用することもあります(保険適応)。明らかに見た目だけの場合は、自費治療となります。通常はまぶたの縁から数mm上で切除するのですが(特に挙筋前転術と併用する場合)、上まぶたの皮膚が分厚い方は、眉毛の下で切除する方がスッキリすることがあります(眉毛下皮膚切除術)。